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羊たちの沈黙のnoritakamのレビュー・感想・評価

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)
4.2
最好映画。 086 「羊たちの沈黙」 1991年。
これがアカデミー賞を取っちゃうんだから、当時の世相は相当暗かったのかもです。評判を呼びすぎて、大分後になってから観にいきました。素晴らしすぎて3回くらいは劇場に行ったと思います。ハンニバル・レクター像を決定づけた映画です。撮影と編集が今もピカイチ。冒頭から決して晴れない空、レクター博士に最初に会いに行く過程で4度も閉まりゆく鉄格子、対面した後でも目を合わせているのか微妙な画角、とにもかくにも顔のアップ。全てがサー・アンソニー・ホプキンスがいかなるキャラクターを演じているかに奏功していてスゴイです。撮影はタク・フジモト!初期のM・ナイト・シャマランが多かったけど、90年初頭はデミ監督。透明感のある画作りが印象的です。深度の浅いクロースアップを多用していて違った味わいです。クレイグ・マッケイの編集は切り返したのにアングルが変わっていることを気付かせなくて本当に怖いです。「フィラデルフィア」までデミ監督の編集を続けてたのにな…。冒頭20分で持っていかれるあの怖さ。「ストップ・メイキング・センス」「サムシング・ワイルド」「愛されちゃってマフィア」時代を先取り笑していたジョナサン・デミ監督が、超大型ムービーに起用されて驚いたことをよく覚えています。公開されているメイキングを見る限り、指揮した監督の功名は隠されちゃってますが、キレたデミ監督作品をまた観たったです。

サスペンスのコーナーには必ずあるはずです。

http://www.imdb.com/title/tt0102926/
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