幼い頃に観て、恐怖とトラウマでなかなか再鑑賞を実行できなかった作品。
今回は、JOKER公開前サイコスリラー作品を観るキャンペーンということで再鑑賞。
結論から言うと、非常にゾクゾクして面白かった。
(他と比べて)思考回路が複雑で、IQが高い人物というのは、孤高の存在となり他を寄せつけない何かを纏い出す。
バッファロービルの、殺人及び生皮を剥ぐ行為をドクターレクターは、「極度の切望ゆえだ」と言う。それこそが本質であると。
自分自身、そのような心理状態になったことも殺人を犯す人物の心理状況を、考えたこともなかった。
が、この映画を通して犯罪心理学という学問が改めて興味深いものだと感心した。
しかし、ドクターレクターが、本当に言わんとしていることは最終的には何だったのか。
哲学であり、人間の究極の問いかけであると思う「善」と「悪」だ。
数しれない程の学者や旅人、指導者などがこの問を長年時間をかけて議論してきた。
ハンニバル・レクターも、その問いに立ち向かう1人なのである。
全ての物事に白黒キッパリつけるというのは、非現実的で綺麗事だと考えるが、ドクターレクターは、悪なのかそれとも、善なのか。
それにしても、彼の脱獄シーンは恐怖でゾクゾクとしながらも非常に興奮し心が掻き立てられる演出と方法だった。素晴らしい。
今作の名言
《極度の切望だ。それが、本質だ。》
He covets. That is his nature.