これ、なんて書けばいいのか。
感想が多すぎる。
2度見てもやっぱり好き。
なんというか、日本で尊敬している人は太宰治だけど、海外で尊敬しているのはハンニバル・レクターなので、ハンニバルを見たくてたまらなくなる。
ハンニバル・レクターは世の中に存在しなかった存在なのに、まるでそこに生きていたかのようにそこにいる。
自分の心の中に【世の中に生きて居ないはずの人間が生きている】という事実はテセウスの船の様な気持ちにさせられる。
世の中に生きているはずの人間が心に残らない事が【死】なのか
世の中に存在しない人間が心に残るのは【死】なのか。
この映画の全ての問いかけに全て含まれるのだろう。
ストーリーは最高。ハンニバル・レクターの一番最初に目を逸らしたシーンを2度目に気づいた時心から彼は知識に溺れた世界一の常識人なのだと感じた。
犯人の反抗理由には理解し難いが、自分の欲望の羨望のために犯罪を犯した…と言われれば私もわからなくはないのだと思う。
ハンニバル・レクターが食人癖になったのもそれが理由だと私は思う。
彼女の羊の沈黙は消えた時、また【存在しない彼】が現れるのだろう。