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羊たちの沈黙のmajiziのレビュー・感想・評価

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)
4.5
クライムサスペンスの名作。

どうしてもレクター博士演じるアンソニー・ホプキンスの存在感に目を奪われますが、見返すとクラリス演じるジョディ・フォスターの聡明さと美しさ、演技力の高さに感嘆。終盤における犯人と対峙する場面の緊張感は、まだ訓練生という未熟な性質と、成績優秀者という読みの深さの両方があらわれており、とても納得のいく描写。


顔のアップが多用されている本作は、それに耐え得る2人の端正な顔立ちと、機微な表情の表し方が、画面奥の張り詰めた雰囲気を存分に引き出しています。レクター博士の瞳がなんとも不気味で恐ろしい。そして揺れ動くクラリスは美しい。


ストーリーは未解決事件を紐解いていくという単純なものでありながら、事件にヒントを与えるレクター博士の登場と駆け引き、彼の引き起こす騒動、クラリスのトラウマなど最後まで観ている側を引き込みます。

虫が苦手だけど、この犯人究明につながるアイテムの使い方がいいし、ジャケットも成功例だと思う。何回見てもまた見たくなる作品です。
友人とディナーは、友人をディナーする…?
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