りょーこ

夜と霧のりょーこのレビュー・感想・評価

夜と霧(1955年製作の映画)
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1955年製作
アウシュヴィッツ強制収容所での非人道的所業を初めて公にした映像

その10年後、廃墟となった収容所はカラーで映し、淡々と過去を語り続けていく

"火葬場は廃墟に
ナチは過去となる
だが900万の霊がさまよう"

収容されたユダヤ人達は"夜"と"霧"に分別され、過酷な労働と暇潰しの拷問で日々、死者が出る

そして下された命令
「生産的に処分しろ」

囚人は自ら作らされたガス室で、殺されていく

硬い天井に残された爪痕が、忘れられない

戦争が終わっても
「命令に従っただけで責任はない」
と宣う

では責任は誰に?
戦争だから仕方ない?

"廃墟の下に死んだ怪物を見つめる我々は、遠ざかる映像の前で希望が回復した振りをする
ある国のある時期における特別な話と言い聞かせ、消えやらぬ悲鳴に耳を貸さぬ我々がいる"

教科書では学びきれない、凄まじい過去があったこと

胸に刻んで忘れてはならない

点数はつけられませんでした…
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