アウシュビッツとホロコーストの記録
点数は う〜ん 難しい
そもそも良し悪しを決める作品でもない
過去にあった出来事をモノクロのフイルムで淡々と流し、現在の跡地にナレーションが載せられる
ナチスが行ったユダヤ人への行為を、順を追って写していく
痩せ衰えた成人の姿や、家畜小屋のような光も届かない場所に押し込められている風景
生産的な処分の現場
とてもショッキングな内容ではあるのだけど、あまりにも作業的で現実味がなく、家畜の処分を見せられている気にさえなる
事実、ナチス将校達も「命令に従っただけ」と責任逃れの言葉を吐いているけど
何かの性と割り切らないと正気ではやってられない現場だと思う
それとも人の優劣を本気で信じたらここまで鬼になれるんだろうか
同じ人間にこんな事が出来る戦争
日常とかけ離れた異常な世界が、鉄条網を隔てただけの向こうに広がってるなんて
ガス室に残った爪痕が胸をえぐってくる
非常な現実を写す割に、断罪している様でもなく
あくまでも静かに過去と現在を映す作品。
記録としてのドキュメンタリー
いつしか終わった事として捉えてしまっていた自分に気付いた
人はなかなか過ちから学べない
だからこういった作品に価値がある