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おもちゃの国のtotoruruのレビュー・感想・評価

おもちゃの国(2007年製作の映画)
4.3
重厚感のあるショートフィルム。


第二次世界大戦下のベルリン。ドイツ人の母マリアンと幼子のハインリッヒは、隣人でユダヤ人のシルベスタイン家と懇意な間柄であった。中でもハインリッヒとシルベスタイン家の息子デビッドは、シルベスタインから共にピアノを習う大の仲良し。しかしある日、シルベスタイン家が強制収容所に連行され…。


第81回(2008年)アカデミー賞で短編実写映画賞を受賞した作品。


わずか13分ほどの作品。
ショートフィルムで、これほどクオリティの高い作品が制作されたことに驚き。


愛情、友情、優しさ、勇気、暖かさ…
そして恐怖、悲しみ、苦しみ…

短時間で様々な感情が揺さぶられます。


画面構成、音楽、出演者の演技も素晴らしい。 


特に汽車の中でのシルベスタイン夫妻の表情、そしてマリアンの決意の眼差しが印象的です。


そして、秀逸なラストの演出。


ちょっとした時間で観ることができるので、是非多くの人に観て欲しい作品です。



おまけ
※ネタバレ注意です※












⚠ここから先ネタバレです⚠










ラストの皺の刻まれた手でのピアノの連弾。

美しい音楽。

そして家族写真。

暖かくも胸が苦しくなるが、感動が押し寄せてくる素晴らしいエンディングでした。
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