重厚感のあるショートフィルム。
第二次世界大戦下のベルリン。ドイツ人の母マリアンと幼子のハインリッヒは、隣人でユダヤ人のシルベスタイン家と懇意な間柄であった。中でもハインリッヒとシルベスタイン家の息子デビッドは、シルベスタインから共にピアノを習う大の仲良し。しかしある日、シルベスタイン家が強制収容所に連行され…。
第81回(2008年)アカデミー賞で短編実写映画賞を受賞した作品。
わずか13分ほどの作品。
ショートフィルムで、これほどクオリティの高い作品が制作されたことに驚き。
愛情、友情、優しさ、勇気、暖かさ…
そして恐怖、悲しみ、苦しみ…
短時間で様々な感情が揺さぶられます。
画面構成、音楽、出演者の演技も素晴らしい。
特に汽車の中でのシルベスタイン夫妻の表情、そしてマリアンの決意の眼差しが印象的です。
そして、秀逸なラストの演出。
ちょっとした時間で観ることができるので、是非多くの人に観て欲しい作品です。
おまけ
※ネタバレ注意です※
⚠ここから先ネタバレです⚠
ラストの皺の刻まれた手でのピアノの連弾。
美しい音楽。
そして家族写真。
暖かくも胸が苦しくなるが、感動が押し寄せてくる素晴らしいエンディングでした。