先日観たケン・ローチ監督の『夜空に星のあるように』と同じく若くして子どもを持った親の話だった
20歳のブリュノは父親になった自覚もなく窃盗や物乞いをしてその日を食い繋いでいる、しかも14歳の子どもと手を組んで!
無責任で考えることを放棄しているのは多分育った環境がそうさせているんだろうけど彼なりの無意識の自衛だったんだと思う
自分の子どもをなんの躊躇もなく売ってお金に変えてしまえるのは人生で何が大事で幸せというものがどういうものかわかっていないから
ブリュノは精神が未熟なまま身体だけ大人になってしまった
情緒がちゃんと育って来なかったのは子ども時代の彼を取り巻く大人たち、ひいては社会の責任だと思う
タイトルの“子供”はブリュノのことかと思ったけど「l’」が付いてるのは“そういう子供”(概念)なのかもという気もしてきた
背景を一切描かず今起こっている事だけを見せるのは鑑賞者に一緒に考えて欲しいからなんだろうな
最後にブリュノは泣くんだけどこれで彼が立ち直るかどうかはわからない
犯した罪はしっかりと償ってほしい
救いは彼がまだ若くて無知だということ
自力では多分無理なのでちゃんと更生制度を使って立ち直ってくれたらと願う
オリヴィエ・グルメがどこに出てくるか見つけるのが楽しみになってる