ちぃ

ある子供のちぃのレビュー・感想・評価

ある子供(2005年製作の映画)
3.7
偶然にもダルデンヌ兄弟監督作が続いている。

若いカップルのブリュノとソニアに子供が生まれた所から物語が始まる。
ブリュノはまともな仕事をせず、街で盗品を売ったりしてその日暮らしをしている。
子供が出来ても男には現実味がなく、どこかフワフワとして上の空。
そんな中、子供も高く売れるという話に飛びつくブリュノ。
そこから坂を転がる様にどん底へと向かっていく。

子供同士の様にじゃれ合う2人が印象的。
子供同士で産んじゃった命。
少女は親として子供を守りたいという想いがあり、未熟で愚かな男に愛想を尽かす。
そりゃそうだよね…

ロゼッタの時もそうだったけれど、作品で描かれている人達は、いわゆるハリウッド映画的な起承転結で片付く話ではなく、映画が終わった後もこの人達の人生がこの先もさほど大きく変わらずに続いていくんだろうなと思わされるリアルさがある。

考えさせられる作品でした。
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