ある子供の作品情報・感想・評価

「ある子供」に投稿された感想・評価

Fuzzzzy

Fuzzzzyの感想・評価

3.4
愚行。
本当に大切なものを知らず育った
生活弱者の青年の子供が生まれてからの話。

ケン・ローチのsweet sixteen に
近いものを感じた。
主人公がどうすればいいのかも分からずに
とった行動は、余りにも稚出だったな。
ずっと座っているのが苦痛の私が始終夢中になって観てしまう程に大好きです!

一切音楽が流れず、ハリウッドのようにハデでなく、静か。だけれど、ぶつかってくる。

ラストいい…。
こういうのホントにすき…。
DVD買って良かった(•ө•)♡
LEON

LEONの感想・評価

3.3
ホームレスで盗みを繰り返し生活をする20歳ブリュノと、生活保護を受けながらブリュノの子供を身ごもった18歳ソニアのカップルの物語。

ブリュノの繰り返す行動と考え方は幼稚で浅はかで、子供を出産したソニアの責任と覚悟が変わらぬブリュノの馬鹿げた行為との対比がより増幅する。

人間は成長する生き物のはず…。
経験を積み重ね失敗もあるだろうがそれを反省し、次に生かす事で少しづつ成長していかねばらないない。

何度も同じ過ちを繰り返しても、いつかは分かるときが来る…いや、悲しいことに来ない人間もいるのかもしれない。

もし仮に過ちを犯してしまったとしたら、過ぎてからその過ちに気づくことが救いになる。
過ぎてしまってからでは取り返しのつかない事も多々あるのだが、そこに救いを差し伸ばさなければ人間は成長しないだろう。

ブリュノの行動に観ていても嫌気がさし自業自得だろうとも考えるが、それが愛する人や身内だったなら少しは見方も変わってくるのかもしれない。

若いから罪を犯す訳ではない…成長しないから罪を犯すのだ..★,
めちゃくちゃ考えさせられる良作
ピッタリなタイトルと無駄のない台詞

余計なもの一切なし
素晴らしい
kotoe

kotoeの感想・評価

3.8
映画「ある子供」
久しぶりにTheフランス映画。子供っぽさが残る夫婦。男は本当にダメ男なんだけど、道徳概念の欠如からの行動でもあって…ひたすら考えさせられる。音楽も一切使わず、リアリティが増す。好き。
多摩川

多摩川の感想・評価

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ダルデンヌ兄弟「ある子供」鑑賞。無音のエンドロールに相対した瞬間、いかに物語にのめりこんでいたか気付かされた(ここでやっと我に返り、劇中BGMが無かったことに気づく始末)。無機質で煩い車の走行音、札束を数えるときの乾いた音、ひっきりなしに鳴る携帯。父親とは名ばかりの逼迫した青年が置かれた状況を描くのに、これらの音がかなり効いていた。「ある子供」、タイトルの妙であり、これはブリュノを始めとした主要な登場人物すべてを指せるものだろう。大人になりきれない、ある子供たち。ブリュノは確かにダメ男ではあるが、まだ子供であるがゆえに悪人には堕ちきれておらず、半端な良心が残っている。なんというか狡猾さが無い。ただバカでひたすら空回りしている感じが、周りに良き指導者がいなかったであろうことを想像させ、余計に悲しい。

ブリュノがソニアに最後まで母性を求めたように、ソニアにも彼が必要だった。改めて、「男はいつ父親になれるのか」について考えさせられた一作だった。
カツマ

カツマの感想・評価

3.8
タイトルの『ある子供』とは売られていく赤ちゃんのことかと思っていた。だが、このタイトルが指し示す『子供』とは大人になりきれない親のこと。未成熟な『子ども』が親となった時に起こりうる悲劇が悲愴的なまでの観察眼で示されているのだ。
ダルデンヌ兄弟は所謂経済的に下層に位置する人たちを無音のBGMと共に淡々と描き出す監督。カンヌでパルムドールを獲得したこの作品では、子どもが子どもを持ってしまった時の危うさと、そこから引き起こされる最悪にしてリアルなパターンを貧困層にはびこる社会情勢と交えて描き出している。

まだ10代のソニアは産まれたばかりの赤ちゃんを連れ、父親のブリュノを探していた。ブリュノは定職には付かず、物品を売り捌くなどして日々の生活費を絞り出しているような生活。ソニアはブリュノを見つけ出すも子どもと共にその日暮らしの生活は更に苦しさを増す。
ある日ブリュノは物品を売り捌く際、取引相手から子どもだって売買になるという話を聞く。日々売るものが無くなっていく先の見えないトンネル。その中でブリュノはごく自然に物を売るように自分の息子を売り捌いてしまう。だが、彼のその軽率すぎる行動は取り返しの付かないものに違いなかった。

何の想像力もない。誰がどう思うかなど少しも考えない。ブリュノの行動はそんな子ども(しかも相当に賢くないケースだ)のままの精神年齢から引き起こされた愚か過ぎる選択だ。だが、悲しいことにこの物語は痛烈なほどにリアルだ。実際にスラムの片隅で起こっていてもおかしくはないほどに。ブリュノの親も親としての務めを果たしていないし、ソニアに関してはほとんど親の存在が出てこない。こんな環境による負のスパイラルそのものを社会問題として定義するかのように、ダルデンヌ兄弟の視線は常に市井の人々の姿を写し出すモンタージュとしての役割を果たす。ラストで少しだけ救われるのだろうか。人間は成長できる、という命題もまたエンドロールの先に宿した作品だ。
Tomomi

Tomomiの感想・評価

3.3
2017年11月8日
DVD
『ある子供』。短くてシンプルな題名だけど、とてもよく出来た題名で奥が深い。

お金欲しさに自分の赤ちゃんを売ってしまった20歳の青年ブリュノ。自分の未熟さゆえの行動から負の連鎖が巻き起こる。

人間誰しも欲はある。その欲を自制して他人を思いやることの出来る人が「大人」であり、趣くままに行動するのが「子供」。でも、そんな「子供」もいつか「大人」になる日が来る(まぁ来ない人も中には…)。この映画はその分かりにくい成長を95分の中で表している。

あと、お金が無い逼迫した人の描写が秀逸。『自転車泥棒』の父親をふと思い出した。

「子供」でも子どもは作れる。問題はそれから「大人」になれるかどうか、だと思う。
ある子どもって大人になり切れない大人のことだったんですね。女は10代でも母としての責任や命の重さをちゃんとわかっているのに。男が自分の息子である赤ちゃんを物として扱う姿に嫌悪感を覚えた。何でも謝れば済む、頼めば何とかなるという其の場しのぎな主人公。最後は少し光が見えるかなぁと思えるけど、自分の足で立って生きる力を身につけることが出来るんだろうか…という一抹の不安もある。ダルデンヌ兄弟はこういう余韻をつくるのが上手いな。
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