ヨウ

ニュー・シネマ・パラダイス/3時間完全オリジナル版のヨウのレビュー・感想・評価

4.9
ちょっと待って…余りにも完璧すぎる…
通常版とはレベルが違うやん…
ほんとに涙止まらなかったよ…
元々傑作ドラマなのは間違いないけど、重要なシーンがいくつも追加されてて、より情感が増している。だから結末の意味が通常版とは全くの別物になってくる。ラストに向かうにつれて涙腺がどんどん緩くなっていって最後はボロボロ。
これほどまでに素晴らしかったのか完全版は。。

幸せ者やな俺は。この世界最高の映画に号泣できるなんて。映画が好きで本当に良かった。

なぜ私たちは映画に熱狂できるのか。それは先人たちが唯一無二の娯楽として映画を愛してきたから。パラダイスとしての映画館の存在が、そこでの人々の絆が、過去現在未来を行き交っているから。映画を通じて得た喜びや悲しみ、出会えた人たち。一つ一つの感情や思い出はかけがえのない文化として受け継がれていく。あの時あの場所でみんなと一緒に観た映画体験は各々の胸に生涯宿り続ける。そして世界が、時代が、人生が動いていく。。映画という芸術の、文化の偉大さが、痛切な人生論と安らかなるノスタルジーと共にスッと心に浸透。あぁ映画って良いな。素晴らしいな。映画が好きでよかったな。

完全版でしか描かれない、エレナとの恋の顛末。最後の最後まで”すれ違い”でしかなかったその残酷さこそが運命であり人生であり醍醐味であるのかもしれない。この真実を知った後、「自分のすることを愛せ」という本当の意味を受容できた気がする。アフルレードはトトの真の理解者であったことに異論は無いであろう。映画に生きたトトの、諦観入り混じるラストの表情が全てを物語っててボロ泣きでした。

映画史上最も高尚で感動的なマスターピースを遺したジュゼッペトルナトーレとエンニオモリコーネに尽きせぬ感謝の意を。これからも映画を愛し続けます。
ヨウ

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