ルー・ゲーリックの名前はもちろん、野球での功績はよく知っているが、不治の病により、37歳という若さで亡くなっていたことを、ある映画で初めて知った。
作品は本人の人柄を重点に、引退までの半生を描いた伝記ドラマである。ベーブ・ルースをはじめとする当時のニューヨーク・ヤンキースの選手が、本人役で出演しているところも見どころのひとつだ。
ある日、新婚ホヤホヤにも関わらず、帰りが遅いルー・ゲーリックの浮気を危惧すると、実際は少年野球の審判を買って出ていたという事実は、その人柄を反映していて、大好きなエピソードである。
病気が発症し、ヤンキースタジアムでの盛大な引退セレモニーの大歓声を受けながら、静かに球場をあとにするルー・ゲーリックの背中が印象的で感慨深い。