シュトルム凸映画鑑賞記録用改め

フレンチ・コネクション2のシュトルム凸映画鑑賞記録用改めのレビュー・感想・評価

フレンチ・コネクション2(1975年製作の映画)
3.7
麻薬捜査で、マルセイユに飛んだNYの刑事、演じるはジーン・ハックマン。
といっても、土地勘がないし言葉も分からないので、潜入捜査官を殺してしまったり、地元民とノミニケーションを取ったことを唯一の成果として、あっさり麻薬組織に捕まり、シャブ漬けにされてしまう…と負け戦の連続で、刑事ドラマ特有の爽快感はない。特に今回、前作の高架鉄道下のカーチェイスのような壮絶アクションもないので。
とはいえ、シャブ漬けを脱しようとするジーン・ハックマンが地元フランスの刑事を相手に野球の話をするシーンは、出色の出来。文化の違いがコミュニケーションを阻むという演出が、麻薬中毒者の苦しみはそうでないものには分からないという冷厳な現実を暗示していて、この伝わらないもどかしさと、それでも通い合うものがあることに安堵させられるのだ。ジーン・ハックマンの負け犬としての演技も名優の面目躍如である。
でも、その後の暴走が、流石に捕まるだろ?(笑)という動きで意表を突く。世の刑事ドラマに法律を超えた暴力刑事は多かれど、こんな馬鹿げた事をする奴は初めて見た(笑)
そして、ラストも圧巻。イージー・ライダーみたいな呆気なさである、ちと違うか(笑)