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おとなのけんかのbennoのレビュー・感想・評価

おとなのけんか(2011年製作の映画)
4.0
ロマン・ポランスキー監督作品…初期3部作や『ローズマリーの赤ちゃん』とは趣きが全く異なった、One situation comedy.

子供のけんかを解決するために集まった2組の夫婦。
双方は最初は冷静に話し合いを進めますが、いつしか激化し、本音合戦に…修羅場と化します…

先ず、4人の俳優陣の演技力、力量に感服!
ポランスキーを理解できるだろうかと不安になる程の言葉の量…圧倒されっぱなしの80分です。

面白いのは、修羅場の中で、旦那同士がいつしか奇妙な連帯感で結ばれるところ。

特にC.ヴァルツの演技が飛び抜けてました。
どこかで観た…と思ったら、先日鑑賞したばかりのギリアムの『ゼロの未来』の禿頭の人でした笑
彼が社用電話に出たり、ブタっ鼻で笑ったり…と、その無神経さにいちいち笑えます。
そして彼の担当する製薬会社の薬に重大な副作用が見つかったらしく、4人の雰囲気が険悪化していく過程にリンクしていて面白いです。
極め付けは…
“I saw your friend Jane Fonda on TV the other day. Made me want to run out and buy Ku Klux Klan poster.”
(君の友達のJ.フォンダをTVで見たよ。KKKを支持したくなった)
J.フォスター演じるペネロペやJ.フォンダを社会活動家として引き合いに出して…男は賢い女性に気をそそられない…と、例える始末。

そしてラストもお洒落!
復活したケータイ…ハムスター…仲直りした子供たち!
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