あーさん

おとなのけんかのあーさんのレビュー・感想・評価

おとなのけんか(2011年製作の映画)
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"ワンハリ"がタイムラインを沸かせている。
こうなってくると、観ようと思っていたのにこのタイミングでは観たくなくなるのはいつものこと…(天邪鬼 !)。
それに、ウェス先生の"犬ヶ島"で思い知ったのだ。
所縁の映画も見てない輩に、何がわかるのか、と。知ったかぶりのレビューなど書いてはいけない。(なんて、もう少しで乗っかりそうになっていた私に、ハードなレビューを浴びせてくれたフォロワーさんに感謝!)

そうなんだ!
まだ私には、時期尚早!
タランティーノも"キルビル"以外、一作も観てないし。

という訳で、手始めにロマン・ポランスキーの作品を何か観ようと思っていたら、、こんなのを引き当ててしまった。

いやいやいや、新感覚!
面白い〜!!

タイトルが意味深、、
(まさかそんなに過激な意味だったとは…)

これは、キャスティングの段階でもうドンピシャ以外の何物でもないな、と。

棒で殴った子(ザッカリー)の親
クリストフ・ヴァルツ
ケイト・ウィンスレット

殴られた子(イーサン)の親
ジョン・C・ライリー
ジョディ・フォスター

この2組の夫婦が、おそらく建設的な話し合いのために集まったのだが、、

落ち着いた大人の話し合いになるかと思いきや、何かがおかしい。噛み合わない。
そして、どんどんエスカレートして行く会話。
膨れ上がる不満、悪口、、あれ??
いつの間にか、夫婦問題にすり替わってる?子どもの話だったのでは?

これは、舞台劇を映画にしたものなので、俗に言うシチュエーション・コメディというヤツだろうか。

そして、、映画の中で初めて○○を見せられることになるとは!
このシーンだけは泣きそうになった。
決してお食事しながら観てはいけない。。

本音の前では建前が引っ込み、開き直った悪意の前では善意は成すすべもない。

これは、人間性が問われるなぁ。。

でも、実は一人として"正しい人間"なんていないのだ。

みんな自分が普通だと思っているけれど、それは違う。
立場や場所やその他諸々の条件が変われば、
"普通"の概念は何の意味も為さなくなる。

深いなぁ。。

私は、自分が一番近いキャラクターだと思ったのは、ジョディ・フォスターなのだけれど、客観的に見るとかなり痛い。。
自分が周りにどう見えているのか、ちょっと怖くなってしまった。
最初、なんて非常識なヤツだ!と思ったクリストフ・ヴァルツが一番まともかも?なんて思ったり。
→というのも、唯一ぶっちゃけや豹変がない。。他は取り繕ったり、何かしら大人のフリをするのに夢中になっていたけれど、タガが外れてからは大暴走!!

いやー、人間の本性ってこういう所で出るんだなぁ。気をつけなきゃ。。

静かなオープニングとエンディングのエッジが効いてる!!


これはまた、追いかけたくなる監督ができた!
オススメあればご教授下さい。





*レビュー後のつぶやき

…と書いてみたが、悲劇に見舞われただけでなくこの監督の私生活、かなりの破天荒。。
許容できるか、、ちょっと複雑な思い。
ウッディ・アレンも作品は面白いのに、私生活がダメダメで観なくなってしまった監督の一人。
なんだかなぁ。。
あーさん

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