囚人13号

コレヒドール戦記の囚人13号のレビュー・感想・評価

コレヒドール戦記(1945年製作の映画)
4.5
最高の戦争映画。『地上より永遠に』と違ってロマンスに重点が置かれていないがこの稀薄さこそ素晴らしい。何より格好良すぎる結末、当時の戦況はアメリカが圧倒的有利であったにも関わらず誰が戦時中に自国の軍が負ける映画なんて誰が撮るのだ。それは一種の余裕ともとれるが、やはりエンディングが大甘ではさほど傑作とはいわれなかったと思う。
戦争すら自分の映画キャリアの一部に取り込んでしまうフォードの貪欲さ、そして敗北者を誇り高く描き切る力強さ、負け犬への愛着というべきかとにかくフォード万歳。原題の『They Were Expendable』(Expendableとは軍用言葉で消耗品の意)というタイトルもいい。
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