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パリ20区、僕たちのクラスのluのレビュー・感想・評価

パリ20区、僕たちのクラス(2008年製作の映画)
3.6
カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞したそう。
これはとても意義深い作品なのだろう!と期待して観たのですが、理解しきれなかった場面が多くありました。フランスの教育や移民に関する背景知識が必要だと痛切に感じました。

それもあってか、正直少しストレスを受けました。
ドキュメンタリーのように撮影されているのですが、教室のガヤガヤしたところとか、生徒から先生、生徒同士、先生から生徒への態度の端々が気になって、自分もその教室にいるように感じたからです。

ただ、フランスの教育の問題意識とかを考えるのにはとても良質な作品だったのだと思います。
原作『教室へ』も読んでみようと思いました。

【教室の多様性に関して】
教室にはあまりにも多様な生徒たちで溢れていて、文化的背景、信仰宗教、言語などまさに異文化が共存してました。
名前や宗教、人種などで口論になることも多かったです。
日本では異文化理解とか異文化交流とか言われてるけど、日本で本当に異文化交流することはできないんではないかと思いました。
インターナショナルスクールにおいてもです。

【以下驚いたこと】
・中国人のウェイが騒いだりバカなことを言うことを恥と思わないのかと言った時、先生が規律と恥を間違えてないかと返答したこと
・教員が生徒の成績や処罰を話しているところへ、生徒がクラス代表で出席していること
・ウェイが国へ強制送還されるかもしれないとなった時、教師たちが彼がフランスへ残れるようにカンパしていたこと。(→これほど個人的なことに教員が介入できるんだなと)
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