こーねりあ

パリ20区、僕たちのクラスのこーねりあのレビュー・感想・評価

パリ20区、僕たちのクラス(2008年製作の映画)
3.3
パリの中でもとりわけ多く移民の人々が住むと言われる、20区にある中学校のとあるクラスの授業風景を描いた作品。

20区にある中学校というだけあって、生徒たちの人種や宗教、出身国は様々。それに加え、10代特有の反抗性と不安定さが相まってよりカオスな雰囲気が教室には漂っている。そんななか、担任兼国語の教師であるフランソワは不器用ながらも、様々な背景を持つ生徒たちと真摯に向き合っていく。

映画を通して、多文化共生というものがいかに容易でないか考えさせられる。イギリスの諺に、”put yourself in someone’s shoes”「他人の靴を履きなさい」とあるけれど、相手の立場に立って考え接することはなかなかに難しい。

結論、国際化の進む時代の中で日本人こそ見るべき映画である。同質的な社会に慣れてしまった私たちだが、この映画は異文化と接する際にいいヒントを与えてくれるはずだ。
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