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いかさま博奕の一のレビュー・感想・評価

いかさま博奕(1968年製作の映画)
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この手の博奕映画の中では出色の出来ではないの。まず題の通り色んなギミックによるいかさま化かし合いそのものが楽しい。勝った負けたじゃない面白味があるのって意外と少ないし。それから中村玉緒の存在がとてもいい。若山富三郎に無謀な博奕を挑み(結果的に勝負は回避されるが)、惚れた男と結ばれるでもないのに命を張る。脚本の高田宏治の功績なのかな。そして鶴田と若山、アルドリッチ映画的な本気で戦い合う者同士の美しい連帯も普通にグッときてしまうあたり。博奕の最中の若山の目がとんでもなく虚ろなのなんで。
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