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ZOOのKSatのレビュー・感想・評価

ZOO(1985年製作の映画)
3.3
乙一の小説に非ず。
わざわざブルーレイを買う必要はなかったが、グリーナウェイらしさの塊みたいな映画。

原題の''A Zed & Two Noughts(一つのZと二つの零)''というのがユニークだ。その通り書くと、「Z00」となる。後の「数に溺れて」といい、グリーナウェイは文字や数字で遊ぶのが好きらしい。

動物園、双子、交通事故、腐敗、セックス、そして死。
出てくるモチーフは面白いけど、セリフがアホみたいに多いし、一見舞台調だけど、結局、この人の映画って耽美主義的すぎて、実は映画としての中身がないのが特徴なんだよね。もういっそ映画として観るのをやめて、美術作品として観たらそこそこ楽しめるんじゃないだろうか。

ルネサンスやバロック時代の楽器を使ってひたすら同じようなメロディを繰り返すマイケル・ナイマンの名曲が沢山聴けるのはいいね。
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