JIZE

ホーム・アローンのJIZEのレビュー・感想・評価

ホーム・アローン(1990年製作の映画)
3.7
12月25日に家族旅行で家に取り残された8歳少年が2人組の間抜けな泥棒を迎え撃つクリスマス映画の定番!!本日急遽扱う事を決断した。ベタすぎて本作を扱うのに死ぬ程躊躇ったがこの機会を逃せば..との事で構想を固めずに急遽投稿。やってる事自体は殺人願望を持つ罪人同士のプロレス映画なんですけどね..ちなみに吹替種類は矢島版に毎度限りますね。本作は現在迄に何百回観てきたか..個人的に『ホームアローン2(1992年)』の方が少年が(固定的な)家から(変動的な)世界に足を踏み出し冒険に繰り出すので良い。また映画内のTVに映る映画映像のメタ演出でもTV音源や影絵的な細工を逆手にとって映画の台詞を引用し悪い大人側を打ち負かす毎度のパターン構造も大人側が間抜けすぎて毎回心地良い。結論的な部分に着地させれば,単純に6歳視点で泥棒側に対し好き勝手な即死級の(殺意)構想を実際に躊躇いなく実行に移す..喜劇と悲劇が表裏を踏むよう映画的にこの題材をコミカルに衒ったのは最高の構想だと。また娯楽映画として"遊び"部分が充実し作り手は完璧にそれを熟知した手腕と言えよう。要するに何か外部が侵入し第三者の手が加えられるとか物語の核心を揺るがす突発的な意外性がなくも骨格の基盤が分厚いため普通に楽しめる。警鐘を鳴らす背景でも実際に窃盗犯を断固許さず罰する!!..という犯罪思考を持つ者に放つ注意喚起など単に子供向け映画と高を括るのも背景を読み取る上で実に勿体無い映画でもある。また大人視点で観てもクスッと頬が緩む雰囲気造りもマコーレーカルキンの悪魔的な軽妙芝居が絶妙に効いてるからだと思う。少年の言動を泥棒以外の他者がほぼ割り込まなず好き放題させた事で観客側も童心に立ち返り感情移入を容易にしやすいって親切な脚本も配慮が行き届き交換を抱かずにいられない。登場人物の切れ味でも毎回1ではシャベル叔父さん2で鳩おばさん,と毎度キーパーソン的なケビンに人生における真に大切な事を教え説く下りがありこの場面は毎度深々と癒される。怪しい人物ほど実はその逆で身近に接し優しそうに見える人物ほど注意を怠らず気を付けろ!っていう注意喚起を指す暗喩なのかも。泥棒側が反面教師で失敗を糧に成長するループ構造も足を洗い他の道で秀でる事の厚生を込めたものなのかもしれない。本作で1番メッセージ性が濃く込められたように感じた部分でも,ケビンの内側に潜む闇部分の孤独感。また本作背景の設定が12月25日クリスマスという事で(言わずもがな)世間のそういう閉鎖的な独り者の苦悶,内(家)にこもるネガティヴ精神の事情を過剰に製作側が読み取り過ぎではないか..と。だから世間一般に称される"クリスマスの定番"で設定もクリスマスなのかと。解釈含め様々な枠組みに当てハマるのである。喧騒賑わう日常にふと疲れた際はディスクに手を伸ばしてケビンを呼び出し尚永遠に側に置いておきたい名作だ。お勧めです。