たけちゃん

7月4日に生まれてのたけちゃんのレビュー・感想・評価

7月4日に生まれて(1989年製作の映画)
3.9
私は永久に許せないけど、主は許してくださるわ


オリバー・ストーン監督 1989年製作
主演トム・クルーズ


勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」……
って、今日はタイトルでもうネタバレだ(笑)

最近忙しくて、レビュー計画が全然進みません(^-^)
「映画で振り返るベトナム戦争」のシリーズも頓挫中です(T_T)。本当は7月4日の今日、本作でフィニッシュを目論んでいたのに( ˘ ˘ )ウンウン、ザンネン
でも、夏にかけてシリーズ継続します( •̀ω•́ )و✧



さて、7月4日と言えば「アメリカ独立記念日」ですよね~。昨年の今日は「インデペンデンス・デイ」をレビューしてましたよ。でも、まだ、「今日は何の日」シリーズはスタートしていなかった……。実はタグは後付けなのさ( ¯−¯ )フッ



この映画はタイトルに「7月4日」とあるように、独立記念日に生まれたアメリカの若者が志願兵となり、ベトナム戦争に従軍し、傷痍軍人となって戻ってくるお話です。なんと実話。主人公ロン・コーヴィックを演じるのはトム・クルーズ!Wiki読んだら、この映画のために、トムは1年間車椅子で生活したとか……ホントかなぁ(笑)

恋人ドナ役のキーラ・セジウィックは、今はケビン・ベーコンの奥さんですね。


原作はロン・コーヴィックの自伝的小説で、脚本にも加わっています。監督のオリバー・ストーンは今作で「プラトーン」に続き2度目のアカデミー賞監督賞を受賞しました\(^o^)/

オリバー・ストーンは「プラトーン」でベトナム戦争の戦地での現実を描き、今作でベトナム帰還兵の故郷での現実を描きました。アプローチは異なりながらも、どちらも見事な反戦映画になっていましたね。アカデミー賞も納得です( ˘ ˘ )ウンウン


また、今作では、戦争後遺症もあり、自堕落な生活を送る中でメキシコへと渡ったロンが、そこで同じく傷痍軍人であるベトナム帰還兵に出会います。そのチャーリー役が、なんとウィレム・デフォー。おぉ、エリアス……って思ったら今作はバーンズ役のトム・ベレンジャーも出てた!(笑)



【ロンとベトナム戦争年表】
さて、以下に歴史的背景を確認する意味で、ロンとベトナム戦争を年表にしてみました!

1947年 7月4日にロン・コーヴィック生まれる
1961年 ジョン・F・ケネディが大統領に就任
1962年 ロンは高校を卒業、海兵隊に志願
1962年 ケネディはベトナムへの海兵隊派兵を決定
1962年 キューバ危機勃発
1963年 11月ケネディ暗殺
1964年 11月トンキン湾事件が起こる←ペンタゴン・ペーパーズ
1964年 ジョンソン大統領が当選、北爆の開始
1965年 米軍がダナンに上陸
1967年 軍曹となったロンはベトナムの戦地に
1968年 1月テト攻勢←フルメタル・ジャケット
1968年 ソンミ村虐殺事件、反戦運動が拡大
1968年 ロンは敵の銃弾に倒れ、脊髄を損傷。
1968年 4月キング牧師暗殺←グローリー
1968年 10月北爆の中止
1969年 7月4日、ロン独立記念日パレードに参加
1969年 ニクソンが大統領に就任
1972年 北爆の再開
1972年 ロンは共和党大会で反戦運動を行う
1972年 6月ウォーターゲート事件が起こる
1974年 8月ニクソン大統領失脚
1976年 ロン民主党大会にて演説する


こんな感じで、まさにベトナム戦争を生きたロン・コーヴィックの自伝は、とても示唆に富んでいましたね。戦闘場面を直接描いたところは少ないのですが、強烈な戦争映画でもありました!


今作はロン・コーヴィックが自らの体験を小説にしていますので、美化された部分とか語られなかった事実もあるかもしれません。
それでも、当時のアメリカの姿を、少なくともその一部を、間違いなく写していると思います。
反戦運動や公民権運動など、複雑に入り組んだ当時のアメリカの状況を学ぶ意味でも機会があったら、ぜひ、ご覧下さい( •̀ω•́ )و✧