ヴェトナム戦争にて負傷し、下半身不随で車椅子生活となった苦悩の果てに、真実を語って反戦を訴え、世論を動かす1つの力になったヴェトナム帰還兵の自伝を基にした、戦争ヒューマンドラマ。
『プラトーン』のオリヴァー・ストーン監督で、こちらは帰還後の傷ついた兵士の悲痛な叫びや苦しみが描かれた作品。
アメリカ独立記念日の7月4日に生まれ、誕生日にはいつも星条旗の小旗を手にした観衆に混ざって、パレードする退役軍人たちを英雄と讃えていた。
少年時代の彼には、両手を失っても笑顔でパレードする軍人は、確かに英雄に見えていた。
その笑顔の裏の悲劇を知らずに…
志願してヴェトナムに派兵されて知る戦いの壮絶さに、仲間同士で起きた不幸な事故など恐怖と混乱の中、深く傷ついていく心。
激戦で重症を負い帰国するも、まだ若いのに自由に歩くことも出来ない絶望に打ちひしがれ、未来を失った行き場のない怒りを家族にぶつけたり荒んでいく姿は観ていてつらかったです。。。
でも、落ちこむだけとことん落ちこんでどん底までいったところから、這い上がって歩き出していく姿は希望を与えてくれました。
戦友の両親の言葉は心に沁みました。
国民に実際の戦争の悲惨さを語り、政府に対して声を上げて正義を訴える戦いの始まり。
1人の声は小さなものかもしれないけど、それは実際戦場で悲惨な体験をしたからこそ大きな力となって聴衆の心を動かし、世論を変えていく。
自分の人生に胸を張って、笑顔で光の方へ。
とにかく、若いトム・クルーズの熱演ぶりには脱帽でした!
★アメリカ独立記念日である7月4日に生を受けたロンは、21歳の時に海兵隊員としてヴェトナムに派遣された。
しかし重傷を負って下半身不随となって帰国。彼が傷ついたのは身体だけではなかった。
自分の将来に絶望し、抑えきれない悲しみや怒り、不安に家族も手に負えなくなる。
家族の希望でロンはしばらく一人でメキシコへ旅に出ることになり、、。