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7月4日に生まれてのsingerのレビュー・感想・評価

7月4日に生まれて(1989年製作の映画)
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これは、思い出の映画ですね。
中学3年生の冬、本命だった高校の合格発表の日、
結果が残念ながら不合格だったことで、自分はさぞかし落ち込んでるんだろうと心配してくれた両親が、「今日は好きなトコに遊びに出掛けてもいいよ」と、気遣ってくれて、その時に友達と地元の映画館で観た作品です。

多分、物心がつくようになって、初めて自分から進んで観たいと思った作品なので、この作品がやっぱり自分にとっては、映画ファンとしての門戸を開いてくれた作品だと思うし、ルーツムービーなんだろうなと思います。

今思うと、中学3年生で、この社会派映画というのは、少し背伸びし過ぎだったかなぁという気がしないでもないんですが、それでも当時の自分は深く感銘を受けたし、以降、この映画館に毎月のように通うようになったので、とても大きな影響力があったんだろうなぁと思います。

後、やっぱトム・クルーズのキャリアを振り返ると、役柄に対するアプローチや、その演技の幅を大きく広げるきっかけになった作品だったなぁと感じますね。
「カクテル」と「デイズ・オブ・サンダー」に挟まれて、とにかく異彩を放っているように感じるし、実際に作品の中のトムの演技も、全く毛並みが違っていて、演技派としての成長の痕跡がしっかり残っている作品だと思います。

当時の自分は、映画のサントラを聴くのも好きで、今作のサントラも良く愛聴してました。
エディ・ブリケル&ニュー・ボヘミアンズのボブ・ディランの「激しい雨が降る」のカヴァーや、テンプテーションズの「マイ・ガール」、ヘンリー・マンシーニの「ムーンリヴァー」など、オールディーズを中心とした楽曲群に、ジョン・ウィリアムズのスコアも収録されていて、ダビングしたカセットテープを擦り切れる程、聴いてた事を思い出します。

そんなわけで、自分にとっては映画と音楽、両方で今でも心に残っている、思い出の作品です。
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