いわやん

競輪上人行状記のいわやんのレビュー・感想・評価

競輪上人行状記(1963年製作の映画)
4.5
小沢昭一主演。
この人の夕方のラジオ番組、人情が溢れて少し毒もあり、粋なオヤジって感じが好きで良く聴いてました。

この作品ですが、凄いです!

主人公は、普通の教師で家出した生徒を引き戻しに東京に行く。生徒を連れて帰ろうとしたら、実家の寺の兄貴が亡くなった事を知らされ。
あらためて夏休みに実家の手伝いに戻ると寺の内情が悲惨な状態を知る。
それに寺の父親が勝手に学校に退職届を出して、やけになった主人公は「競輪」に大事な金をつぎ込み・・。

小沢昭一が主役なので、コメディかと思えばトンでもない内容。

普通の人間に降りかかる災難から、その人間が段々とドツボにハマっていくリアルな作品で、ある意味怖い作品です。

最後の主人公が群衆に語りかけるシーンが、ものすごく良かったです!

ちなみに、オバサン役しか知らなかった渡辺美佐子さんですが、若い頃は結構な美人でびっくりしました。

で、私の好きな加藤嘉さんが、主人公の父親役で、実はトンでもない秘密があって凄い面白かったです。
いわやん

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