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ふたりの人魚のkapoのレビュー・感想・評価

ふたりの人魚(2000年製作の映画)
3.7
アカデミーの興奮冷めやらぬ中、ロウ・イエ監督作品振り返り。
どことなく道の主人公2人を思い起こす、
不器用で口数少ない男と純真無垢なキュートな女の
純粋な愛の物語。
中国の古い埃っぽいノスタルジーの中に
神話の様なファンタジーが入って
心がマーブルになる。
陰に射す光ほど綺麗なものはない様に、
この話もそんな光加減が心地いい。

観てると何のドキドキか分からないドキドキ感と、
2人の眼差しが本当に恋をしている様な目で、
相手の心も見ている感じがした。

そういう緊張感と切なさと胸がチクっとキュンとする
心地良さと色んな感情を引き起こされる。
やっぱりロウ・イエは叙情的作品の巨匠だと思った。
最近の作品は波乱な感じがするけど、
この作品はもっと純真な感じがする。
これは中国的(ロウイエ的)ララランドではなかろうか。

余談:
何と言ってもジョウ・シュンが可愛すぎる。
ツインテール姿が家なき子に見えた。
とちょっと調べたら、
この後実際2人が付き合ってその後相手の
ジア・ホンシュンが薬中からの飛び降りで亡くなってた…。
確かにそういう危ない色気があった〜。
やっぱりロウ・イエは色気男子発掘眼がすごい。
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