まさなつ

ふたりの人魚のまさなつのレビュー・感想・評価

ふたりの人魚(2000年製作の映画)
3.9
愛しているなら、死ぬまで私を探して。人魚になった私を〜

ロウ・イエ監督の初期作品。ドイツと日本のアップリンクの資本も入ってます。もちろん、中国では上映禁止。そんなに過激ではないけど、、。

東京フィルメックス2000最優秀作品賞受賞他。

上海でビデオの出張撮影の仕事をしている男。ある日、撮影先で人魚のように美しい水中ダンサーにひと目ぼれする。その後、彼女のことを自分の恋人だと言い張る男まで現われて……。

話は結構ややこしい。ビデオの仕事をしている男は、いつも撮影していてカメラの前には姿をあらわさない。彼の視点で描かれる一人称映画。題材的にはラブファンタジーだけど、どうも感触は違う。なんとなく初期のウォン・カーウァイに似てるけれど、あれ程洗練されてはいない。もっと泥臭い感じがする。でもスタイリッシュ!そこが魅力でもある。なんか、好きです。

上海という大都市の片隅でさまよう愛と喪失、夢とまぼろし。

同じ中国の第六世代の監督では、ジャー・ジャンクーより、肌になじむ感じがします。今、中国で、もっとも目が離せない監督です。
まさなつ

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