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東京裁判のneroliのレビュー・感想・評価

東京裁判(1983年製作の映画)
4.5
■極東軍事裁判(東京裁判)■
 
 
日本近現代史を描いたドキュメンタリー映画の金字塔🎬
 
小林正樹監督が膨大な映像群からまとめ上げた4時間37分に及ぶ映画。
 
見たことがない映像が多く、生涯で一度は見たほうがいい映画だと思います。
(ショッキングな映像もあります…)

 
 
 

■東京裁判の問題点■
 
 
見終わった時、「アメリカにやられたな〜」と思った。
 
パンフレットによると、
「戦勝国の裁判官たちが敗戦国の為政者らを裁く。」という法廷のやり方自体が問題と。
 
 
陸軍の石原莞爾が法廷に呼ばれていない。
その時、重病で入院中だったとも。
 
石原莞爾は、1931年の満州事変を起こした一人。
本人も「自分が真の戦犯だ。」と言っていた。
 
 

■日本を擁護する人物も。■
 
 
✔︎インドのラダ・ビノード・パル判事
 
私の中で印象的であった。
 
東京裁判そのものを否定。
「天皇が無罪であるならば、被告全員の無罪を主張する。」と言っていた。
しかし、一方で「被告や日本国の行動を正当化しない。」とも。
 
 
✔︎ベン・ブルース・ブレイクニー弁護士
 
敵国アメリカ人弁護士。
東郷茂徳や梅津美治郎の弁護人。
 
「真珠湾攻撃が殺人罪なら広島への原爆投下はどうなのか?」と言っていた。
 
アメリカ人弁護士がこんなに日本人A級戦犯に寄り添ってくれるなんて…。
不思議で、驚いた。
 
 
✔︎ウィリアム・ウェッブ裁判長
 
オーストラリア人。
 
天皇の戦争責任を追及。
→アメリカ人、ジョセフ・キーナン検事と対立。
 
被告の死刑そのものには全員に反対の票を入れた。
 
 

■あの歴史上の人物も法廷に〜■
 
 
✔︎愛新覚羅溥儀氏
 
中国清朝最後の皇帝。
満州国設立の際、再び皇帝に。
 
映画「ラストエンペラー」は、何回も見たな〜
 
 

■市ヶ谷記念館■

 
今回の極東軍事裁判で使用された法廷は、「市ヶ谷記念館」となっている。
 
三島由紀夫氏の「三島事件」の現場でもあり、当時の刀傷も残っている。
 
予約して見学ができるようなので、夏休みに行ってみようかな〜
 
 
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