LEE

ミラクル/奇蹟のLEEのレビュー・感想・評価

ミラクル/奇蹟(1989年製作の映画)
5.0
久々の鑑賞
もう面白いというか名作
本作はジャッキー自身が一番好きな作品として知られてるし実際この作品に対するジャッキー自身の情熱を作品から感じる事が出来るし凄いいい作品だと思う

リメイク元は見た事ないのでそこはなんとも言えないけどストーリーがいい
見ていてこれほど幸せに包まれる映画があるだろうか?

…いや、あるかもしれないけどとにかく見ていて幸せになれる
多分それは作中に誰も極悪人が出てこないからだと思う
だからみんな本当は心が優しいんだと思えてほっこりできる
ジャッキーが手下に誇りに思える事をしたいだろ!?って訴えるシーンは感動するとともにハッとさせられる(その後のオチがまた笑っちゃうけど

この題材は作品の中で殺しなどのシーンがあまりないジャッキー映画にぴったりな題材だと個人的には思うなぁ…
ストーリーだけではなくキャスト配置も抜群で他の映画だったらここはこの人の方が良かったなぁ〜と思うところが少なくとも1,2つはあるものの本作は全くない
ジャッキーやアニタムイや主役級から火星やリッキーホイに至るまでミスキャストが全くないと個人的には思う
ウーマの使えるような使えないようなキャラとか最高

それとやはり特筆すべきはセットのゴージャスさ
このセットに対するこだわりはプロジェクトA2から通じるものがある(本作はプロジェクトA2のかくれんぼを全編やっているみたいな話だし時代設定も近いので似たものを凄い個人的には感じたりする
カメラワークからもそのセットに対するこだわりが感じられる
本作は個人的な感覚だけどワンカットでセットを舐め回すようなショットが多いと感じた
NGシーン集を見ればわかるようにこのようなシーンはクレーンを使って撮影されている
こんなの当時使えるのはジャッキーぐらいじゃないのかなぁと思ったりしたり
あと衣装がいい
アニタムイの衣装がやたら沢山種類あってファッションショーみたいになってるものいい感じ

それでアクション
初見時はちょっと80年代ジャッキー映画にしてはアクション少ないかな?と思ったものの今のジャッキーと比べたらめちゃくちゃアクションは多いし長い
それと少ないと思ったのは本作のジャッキーはとにかく逃げる
自分から相手を倒そうと能動的に戦うシーンが他の作品よりも少ないも思う
だから少ないって感じたんだと思う
で、この逃げるという行為がサイレントムービー感をより強めてるのかなと感じた
それじゃあ逃げるだけなのでつまらないかと思いきや全然違う
豪華なセットの高低差や小道具を存分に活かした今この時ジャッキーにしか出来ないアクションが画面いっぱいに広がっていてもう見てるだけで幸せ(笑)血も全然出ないから子供から大人まで楽しめるアクションだと思う(NGシーンでは血を流してるが…w
あとさりげなくVS周比利が実現してるのはみもの
そういえば周比利精武英雄でリンチェイと、ヒートでドニーさんと、サイクロンZで元彪と、帰ってきたデブゴンで洪金寶と、と有名どころとはあらかた対戦してるのか…凄いな(しかも名勝負

80年代ジャッキー映画の総決算として申し訳ない出来の一本
文句無しのオススメ
LEE

LEE