Ryo

いまを生きるのRyoのレビュー・感想・評価

いまを生きる(1989年製作の映画)
4.1
様々な引用された詩に面白さが隠されている


■冒頭 なぜ詩を勉強するのか
ウォルトホイットマン
”おお 私よ 命よ 幾度も思い悩む疑問”
”信仰なき者の長い列”
”愚か者に満ちた都会”
”何の取り柄があろう 私よ 命よ”
”答え・・・ それは君がここにいる事”
”命が存在し自己があるという事”
”力強い劇は続き 君も詩を寄せることができる”

簡潔に纏めるとこの愚かな世界で間違いなく素晴らしい事は君が存在してるということ。それを詩にしてみないか?ということ


そしてこの詩はロビンウィリアムズが鬱で自殺してしまった時にも読まれている


■ソロー 序文 
意識的に生きるとは?

私が森に入って暮らすと決めたのは意識的に生きたいと願ったからだ。ただ生きようとしたのではなく自分の意識で生きようと思ったからだ。自分で火を起こし食料を調達する事で生きる術を身につける。そうしなければ死ぬ時自分はただ周りに生かされていたのだと気づいてしまうから。

■アルフレッドテニスン
確かに多くのものは奪われた。残されたものも多い。昔天も大地も動かした、我らの力強さは既にない。だか、以前として我々は我々なのだ。我らの英雄的な心は一つなのだ。時の流れと運命によって疲弊するが、この意思は今も揺るがない。努力を惜しまず探し求め決して挫けないその意思は。

■ロバートフロスト 選ばなかった道

黄色く染まった森の中で道は二つに分かれていた。
残念なことに私は両方進むことはできない
一人きりで長い間そこに立ち
一方に目をやり、出来るだけ遠くを見た
その道は草むらの中で曲がっていった
そしてもう一つの道に目を向ける
先ほどの道よりも少しだけ良さそうに見えた
こちらは草が生茂り誰にも踏み鳴らされていなかったから。
とはいえ誰かが通れば同じように踏み鳴らされていくのだけれど。
あの朝二つの道はまだ汚れていない落ち葉に覆われ同じようにそこにあった
あぁ、最初の道はいつかの日にとっておこう
選んだ道が遠くまで続いてる事を知っていた私は
ここに戻って来る事はないとわかっていながら。
私はため息を交えてこの話をするだろう
遠い昔森の中で道が二手に分かれていた
私は、私は人が選んでいない道を選択した
その選択が全てを変えた
Ryo

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