ニクガタナ

ガメラ2 レギオン襲来のニクガタナのレビュー・感想・評価

ガメラ2 レギオン襲来(1996年製作の映画)
3.6
宇宙怪獣の「繁殖」という生物としてのリアリティを謎解き要素に盛り込んで、より大人の鑑賞に足る本格SFに進化。制作スケジュール上の都合なのか前作で感心した太陽光特撮がなくなったのは残念だが、特技パートのレイアウトや革新的撮影手法は素晴らしい。特に印象に残ったのが、走行車窓から主観で捉えた、逆行するガメラ。手前の電柱、電線などをなめ、ガメラに圧倒的な存在感を与える見事な樋口特撮。子レギオンに群がられるガメラも痛みが共有できるようで良かった。自衛隊や自治体の協力も厚く、被災ドラマとしての重厚感も増す。吹越満の起用でユーモア要素も増して全編もれなく楽しめた。
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