三郎丸

手紙の三郎丸のレビュー・感想・評価

手紙(2006年製作の映画)
4.1
仕事が多忙過ぎ…
ですが久しぶりに大好きな本作を鑑賞!

お話は
犯罪者となり刑務所に入った兄と犯罪者唯一の孤独な家族となってしまった弟を軸に展開する映画です。
まあストーリーとしては、テレ朝なんかでやってるようなドラマ感で進行します。

この映画は、玉山鉄二がちらほら気にはなるものの、主人公の漫才含めぶっちゃけ大して感じるモノがないのです…が!
終盤の兄が居る千葉の刑務所に弟が慰問で訪れた漫才のシーン。
このシーンは何度観ても凄いと思うんです。
漫才しながら、弟山田孝之が兄玉山鉄二を見つけるのですが、玉山鉄二の拝む姿が映ったとたんに
【バっチーン】
といきなりに物凄い衝撃!
とにかく画面を釘付けにする【何か】があるのです。
それは、玉山鉄二が演じる兄の、
人間がこれ以上ないくらいに、打ちひしがれて追い詰められた状態。
絶対的弱者が怯えて祈る姿。
そして、その息の詰まるような緊迫の中で発せられる赦しの言葉。
漫才のセリフを用いて弟は兄に向かって
「血の繋がっちゃってる、兄さんは兄さんなんだ」
と言う。何のことはない当たり前の言葉。
何故か観てる人も包み込む何かがあります…
ワタシは、このシーン観たさにこの作品を何度も観ます。
映画ファンは、
「何言ってるの、もっと素晴らしい作品ごまんとあるでしょ?」
と言う人たちが沢山居ると思うんです…が、ワタシはこの作品の玉山鉄二演じる兄役が大好きです!
罪人云々と言う話は置いておいて、あくまでも演技の部分です。

ただし、エンディング曲の言葉にならないは泣かせの方面にフリ過ぎ。
静かに作品終わったらもっと良かった…
三郎丸

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