2回目
BGMがないんすよ。それでいてこの持続。人がいない空間に風が吹く、扇風機が首を回す、引きの画面でいながら対象が的確に絞られていて覗き込んでしまう。単純に会話をする場面でも構図が決まっているところがあったり。
シューアンが足を引きずり横断歩道の前に立ち、ばたりと倒れフレームアウト、連続感を保ちながらあのイメージが映し出される、バキューンとやられた。
しかしどうか、話の筋としてはどうか、なんかピンとこなかった。
エドワード・ヤン映画装置、鏡、カメラ。鏡は壁の前に置かれることが多くそこに新たな奥行き、視点を生み出す、それは純粋にカメラが写し取るものに限らない。カメラは誰かの目として機能し瞬間を切り取り記録装置としてそのイメージを再度提示する。
1回目
人々が持つ恐怖分子という名の狂気と孤独、一つのいたずら電話が化学反応のきっかけとなり、壊れゆくと。世界は微妙なバランスを保っている的なことを感じた。
最後に意外感がないじゃないけど、静かな怖さだなあみたいな。ちょっとバタフライエフェクト感ないかな？
まぁ、このセリフの少なさと長め回しの映像の中で寝ないで見切れたのは、ひとえに、構図・光・そのた絶妙の演出だとか画としての良さがあったからだろうと思う。
あと、シューアンは純粋に美人だった。シャオチェンの写真も良かった。覚えてる範囲では一つ一つの部屋にも無駄がなく洗練されていた。
しかし、なんかこういう映画通じゃないとちょっと知らないような映画は最低でも二回は見ないと味わいきれないように感じた。
