きんゐかうし卿

恐怖分子のきんゐかうし卿のネタバレレビュー・内容・結末

恐怖分子(1986年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

 

自宅で'86年の香港・台湾合作を、デジタル・リマスター版にて鑑賞。三組のカップルの運命が複雑に交錯し、不幸が産まれる物語。黒バックのスタッフロールから始まり、全編に亘り独特のリズムが展開を支配し、BGMが殆ど無い。登場人物を突き放した様な引きの映像が多く、電話のシーンが多い。個々のエピソードが積み重なり、三段論法の如くエピローグに集約されて行くが、本筋や主人公を絞り難く、誰目線で観るかによって印象が変わりえる。チロチロと舐める様に愉しむ古酒の様にじっくりと時間を掛け、鑑賞したい一作。60/100点。

・説明を排した様な作りは、破綻せずとも中途半端なシーケンスやシナプスから放り出された様な登場人物があり、中でも物語の核となるW.アン演じる混血の“シューアン”のその後が気になった。

・鑑賞日:2016年4月6日