恐怖分子のネタバレレビュー・内容・結末

恐怖分子1986年製作の映画)

製作国:

上映時間:109分

4.0

あらすじ

台北を舞台に、3組の男女の姿を通して、図らずも他人を傷つけながら生きる、都会人の殺伐たる生きざまを描いた一編。犯罪、いたずら電話、夫婦の不和、不倫といった都会ならではの事象を、鋭敏なタッチで切り取った傑作。

「恐怖分子」に投稿されたネタバレ・内容・結末

夢オチ映画史上最も上手い夢オチを見せてくれる。何人かの登場人物が複雑に絡み合うことでこの作品は展開されていくが、その「絡み合い」の結果小説家の夫であり、また病院に勤務する医者でもある男が自分をどん底に陥れた全ての人々を殺しに回る。彼こそが「恐怖分子」だったのだ!と見る者みんなが驚くと共に題名に納得する。しかしそれが男の友人の警察官の夢だったということ、男が自殺していたことが分かる。今回は人生に絶望した1人の男の自殺で終わった、しかし次はあの夢が本当に起こるかもしれない。そんな恐怖と少しの悲しさを漂わせ、この映画は終わる。あまりにも絶妙なバランスが私の感性を興奮させたの言うまでもない。「この映画は少しもペシミスティックなものではない。人が他者と関わる時、そこに少しの思いやりさえあれば、恐怖分子なんか生まれやしないんだ。」こう語ったのはエドワードヤン本人である。
この映画は冒頭から終盤までセンセーショナルなショットに溢れ、私たちの目を惹きつける。社会のほんの些細な行き違いが作り出す「恐怖」を、美しく映画的なショットで描いてみせたこの台湾の天才は、あまりに残酷である。
夢オチかー、ビックラこいた。
ヒロインの子は鈴木ふみ奈似で刑事役のおじさんはミッツマングローブ似だった。どうでもいい感想ですいません。
ローテンションで終始不快感が続く鑑賞の辛い作品。

都会の闇と狂気が意図せず絡み合う鬱映画。

身近にある小さな不愉快や苦痛は
遠くで起こる大きな悲劇より精神を蝕む。

このジトジトした危うさ
今の私とは随分と相性悪かったようです。
クーリンチェに比べたらかなりシンプルな映画なことにまずビックリ。

お話としてはとてもザックリいうと、頑張って中流の生活をしようとしてる男が女に別れを告げられ、課長昇進の話を反故にされて、孤独に苛まれ…という感じ。まぁ、言ってしまえばありがちでファーゴなんかにも似てる中流の歪みを描く映画なんだけど、さすがエドワードヤン、とにかくショットが冴える。そして自殺する前の殺人等はやっぱり主人公の妄想なんだろうか?
寝ぼけながら見てたらイタズラ電話のくだりを誤解した

見直して物語がつながっていく面白さを理解した
作品に漂う渇いた空気感が好き。
これから一週間ずっと雨だー

天気のネタバレ(予報)でした!ハハハ!
いつからか我々は天気予報を見てから家を出るように、映画ニュースをチェックしてから映画館に行くようになった。そして帰ってきたら的を得たレビューを読んで答え合わせをするのだ。ずぶ濡れで帰ってきて文句を言っても遅いのだ。さあ果たして当たるかな?


雨が降っているかは窓から街灯を見るとわかる。とても優しいナノケア水蒸気の中を冷たい汗をかいて歩いているような霧雨。さしている傘の役目は霧を我々の世界の重力に従う水滴に戻すこと。

あと2週間くらいは降ったり止んだりの繰り返しになるようですね。そしてまた夏が来ます。そして終わる!夏だけが終わる。最近は夏よりも梅雨が好きになってきたな。夏は死にたくなる。いいねえ。夏だけが死ねる。

何が写っているかは遮光カーテンの隙間から光が差すと分かる。とても不穏な無数の銃弾が空けた窓の穴から吸い込まれた光が壁に投射されたような分割写真。投射されている壁の役目は光を我々のピントに合わせ再構成すること。

暗い箱は光を吸い込み、銃弾は照射される。カメラとは暗い箱。たまたま繋がった電話とは流れ弾。

ベッドでタバコはよして、タバコの煙が目にしみる。ベッドとは常に暗室でありそして霧雨とタバコの煙は流れ弾ゆえに必ず当たる。

いい映画を観たかどうかは3年くらい経つと分かる。とても強烈な体験をしたあとは自分のショックと自分が見ている世界とが感光しお互いに撞着し合い、なんとかそこから距離を置いてみると、今まで世界とひとつになり光に濡れていた皮膚は蒸発し、我々に見えていたものとして定着し、額縁に収まる頃には何も覚えていないような気分になる。探り当てられた言葉の役目は記憶を我々に理解可能な限りに捨象し忘れ尽くすことにある。

小説とは初めから的を外したフィクションであるゆえに必ず当たる。
【昇進】


香川照之ときたろうを
足して2で割った風貌の主人公は、
課長になりたがっていた。


それは妻のためであると
彼は主張しますが、
果たして真実はどうなのか?


【小心】


本当に妻のためならば、
妻が自分の元を離れた時点で
課長になる価値はなくなるはず。


しかし彼は
妻が去ったにも関わらず、
課長にはなれず落胆します。


己のため課長になりたかったのか?
もしくは、
課長になれば妻が戻ると考えたのか?


【傷心】


彼は妻が去った理由を
あれやこれやと思案しますが、
どれも不正解でした。


つまり彼は、
正解が分からない状態で
モヤモヤしたまま、
自殺をしたような形になります。


【命題】


もしかすると彼は、
『課長に昇進すれば妻が戻る』
という仮定を、
証明する前から"真"であると
信じていたのか?


この仮定の証明には、
『課長に昇進する』
ことが必須条件であるため、
その必須条件が崩れた時点で
証明は不可能となります。


もしも
証明が不可能(昇進不可)になったことで
彼は自ら死を選んだのであれば、

『課長昇進=妻が戻る』

という仮定を、
彼は盲目的に信じていたことになります。


とは言え、
彼は妻(小説)のことなど実は興味なく、
昇進できなかったこと自体に
絶望した可能性もあります。


つまり彼は、
妻が去った理由を求めてはいたものの、
死を選ぶほどに深刻な問題ではない
と考えていた可能性もあるわけです。

昇進>妻


【迷宮】


もしも課長になっていれば、
妻は彼の元へ戻ったのか?
それとも戻らないのか?


もしも課長になっていれば、
妻が戻らずとも
彼は生き続けたのか?
それとも死を選んだのか?


妻を愛していたのか?
己を愛していたのか?


その真実は彼の死によって、
永久に謎のままとなってしまいました。
夢見てゲロ吐くシーンを最後の最後にもってくるなんて
ずっと気になっていながらも
中々レンタルがなくて、ようやく鑑賞する事ができた一作。
一本の電話により見えない糸で繋がってゆく人達と
妻が求め待ち望んでいた「きっかけ」
とても地味だけど、そこに惹きつけられる何かがあり
他人の人生そのものを垣間見た気分
終着点への展開という表現も凄かった。
他作品も観たい。
表情や物体を映すだけで物語ることが多い。そのひとつひとつの構図とか美しく感じた。最後の方で男が拳銃を持ってから興奮して見入ってしまった。

ただ、暗室で「昼か夜かわからない」って言うシーンでは、そんなに長い間暗室で過ごしてるならお風呂どうしてるんだろう。お風呂まで暗室にするの?と気になってしまい現実に引き戻された。

序盤退屈
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