このレビューはネタバレを含みます
コロナ禍を示唆するものではなくコロナ禍でも今なお失った感覚や議論を想起させてくれる映画だと思う。
生きる事とは半分以上はイコール感じる事である。
視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚。
この映画の中では人々は嗅覚、味覚、聴覚を失い最後に視覚を恐らく失った所で映画は終わる。最後は唯一触覚だけが残るのだろう。
今現在当たり前だがこの五感を失ってはいない。しかし余りにも軽視されている。そして正常な感覚機能を失いつつある。
汚いものや嘘を見せるし見せかけの旨さを提供するし汚い言葉を吐く事に無自覚な人が多過ぎる。健康とは五感がちゃんとしている事が一つのファクターだが筋肉に過剰に意識が行き過ぎている。
失ってはじめて有難さがわかるし生きている事や残存資産を丁寧に扱おうとする。だがそれもこの映画の描く通り二極化のある話だ。