ワイは最初に見たハードボイルド風モノローグ版が好き
ロードショー公開時、田舎では興行が無くしかたなしに原作小説を読んだ所、デッカードは妻帯している冴えない男だし、人類の心が折れちゃってて新興宗教が非常に重要な存在になっていたりと、はっきりいって主題もデティールも全然違う別物だった思い出 (ちなみに原作タイトルの電気羊とは、動物を飼えない貧困層が見栄のために買う人造ロボット羊のことを表します)
じゃあ、映画はつまんないの?といえば、原作の袋小路にはまって滅亡を待つしかない負け組み人類たちのどうしようもなさをばっさり捨てて、サイバーパンク風都市描写に全力を出し切った潔さ
リドリースコット&天才デザイナーシドミードにレジェンド特撮マン、ダグラストランブルによる奇跡のショットの連続! 未来のLAに強力わかもとの巨大ネオンを背景に疾走する飛行型パトカーや、超巨大ビルのなんとかっこいいことか まさに選択と集中の勝利
そして、ディック的にはありえないラブロマンス逃避行的要素も何故か成功してSFサスペンスアクションの傑作となった
ちなみに私がバイトしていた会社も五階建てビルの最上階に社長一族が住んでおりました