みかん

ブレードランナーのみかんのレビュー・感想・評価

ブレードランナー(1982年製作の映画)
3.8
宇宙への移住が始まった近未来で、人間に奴隷として危険で過酷な開拓作業をさせられていた人造人間『レプリカント』。その内脱走し地球に潜伏してる者たちを特別捜査官『ブレードランナー』が見つけ出して処分していく、傑作ハードボイルドSF。

SFって言うと洗練されたスタイリッシュな近未来的イメージを浮かべがちですが、この作品はテクノロジーは進歩してるけど退廃的で俗っぽい、とにかくその独特の世界観に圧倒されました。これぞサイバーパンク!

それに、時折着物の女性の映像や折り紙など、日本の要素も出てきて楽しめました。

脱走した危険なレプリカントをハリソン・フォードがカッコよく戦って倒していく作品だと思ってたら、どんどん明かされる事実にレプリカントたちが切なくなってきて、「人間」と「人造人間」の支配・被支配関係に疑問を持ち、深く考えさせられる作品でした。

4年しか生きられない使い捨ての生命。
自由や自らの存在意義を求めて戦うレプリカント。

ラストの死闘はスリリングで見応えもあり、決着も予想外でレプリカントのセリフが染みました。

ハトへの素朴なツッコミなどもありますがw、レプリカントの立場になると生命の尊厳とか死生観とか胸に迫るものがある、何とも哀愁漂う作品でした。


★2019年ロサンゼルス。環境破壊が進んだ地球では宇宙への移住が一般化し、移住出来ない下層階級の人々がひしめき合って暮らしていた。

遺伝子工学の発展により製造された人造人間『レプリカント』。
宇宙の植民地化を進める危険な開拓作業をさせる奴隷として、過酷な労働を強いられていた。

反乱を起こし、脱走して地球に潜伏したとされる4体のレプリカント。捜し出して処分する警察の特別捜査官『ブレードランナー』の主人公デッカードは、依頼を受けて手がかりを追い、レプリカントを見つけ出していくが、、。
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