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レナードの朝のshinのレビュー・感想・評価

レナードの朝(1990年製作の映画)
4.5
30年昏睡状態のレナード(デニーロ)が新薬で目覚めるが…という実話を基にした話。傑作。

30年で変わり果てた街、インフラ、そして己の姿。リアル浦島太郎。
「あんた達が目覚めさせたのは "物" ではなく "人間" だ」
目覚めたのに外の世界に出れないフラストレーションが自分の事のように伝わってくる台詞/一コマだった。
そんな中でも医師セイヤーと深める友情。母との抱擁。一時の恋。
そしてレナードの体はまた昏睡の世界へ連れ戻そうとしてくる。
命を与えてまた奪うのが親切な事か、を突きつけてくる。もうものすごく切ない。

毎日眠気を理由にベッドに入る。そこに恐怖心がないのは朝になったら目覚める事を確信しているから。
このありがたさ。健康でいられる毎日。そしてこうやって映画を楽しめる日々がどれだけ幸せなことなのかを教えられた。
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