このレビューはネタバレを含みます
レナードは、セイヤー医師に言った。
「学べ 学べ 学べ」
医療の進歩について考えるとき、私はドラマ『リーガルハイ』のシーンを思い出す。
リーガルハイでは、医療の進歩は人々の犠牲の上に成り立っていると言っていた。
本作では、新薬投与による「奇跡」が起きて、劇的な回復を見せるシーンもあるが、次第に耐性がついて薬が効かなくなっていく。
映画では2時間の話だけど、実際には数ヶ月間という時間の中で起きた出来事で、薬が効かなくなってからも治療は続く。
考えて、試して、データ取って、また考えて、正解があるかどうかも分からず、この繰り返しを延々と続ける。
短期間の奇跡や、効果がないと分かることすらも進歩になるわけで、そうやって誰かが続けてきた繰り返しによって、現代の医療は進歩しているのだから、多くの犠牲の上に医療の進歩が成り立っているというのは間違いない。
それだけに、
「学べ 学べ 学べ」
という言葉が響いた。
あと、小切手のシーンは胸を打ったなぁ。