きき

レナードの朝のききのレビュー・感想・評価

レナードの朝(1990年製作の映画)
3.9
実話に基づくフィクション作品として1990年に公開。
監督はペニー・マーシャル。
知らなかったのだけど、ゲイリー・マーシャル監督の妹さんなんだね( ⊙‿⊙)!

レナードは子供の頃に謎の病にかかり、次第に体が硬直していき、意識もなくなってしまう。
30年後、研究を専門としたロビン・ウィリアムズ演じるセイヤーが、ロバート・デ・ニーロ演じるレナードが入院する病院に赴任し、レナードを含む同じ症状を持つ患者たちが、ある一定の動きだけ反応を示すことに気付く。
そこで彼は、まだ認定されていない薬ではあるが、パーキンソン病の新薬を彼らに試すことにすると、患者たちは次第に意識を取り戻していく。

というお話。
デ・ニーロが今回も素晴らしいお仕事されてます。
オスカー受賞にはならなかったようだけど、ノミネートされてたみたい。

ロビン・ウィリアムズの柔らかい口調や微笑み、やっぱり素敵だなぁ。
本当に惜しい人を亡くしたなぁ、と。
まだまだ、おじいちゃんなっても存在感のある役柄を演じてほしかった、と思えて仕方なかった。

彼の演じるセイヤーは、人とコミュニケーションを取るのが苦手なタイプで、患者どころか同僚たちとも最初は上手くいかない。
それでも、彼が必死に患者と向き合う姿に周りも感化されていって、これは患者と医者だけの話じゃなかったと思う☺︎︎
そして患者と看護師たちの関係も素敵だったし、切なくもあった。

これは奇跡の物語であって、でもそれは永遠に続くものじゃないというリアリティもあるお話。
希望にあふれる前半と、タイムリミットが見え始める後半、切なさとやるせなさ溢れるクライマックスは、観ていて居たたまれなくなること間違い無し。

それでも、セイヤーとレナードの友情や、レナードの淡くも輝いた恋、他の患者と看護師たちの絆は、セイヤーの真面目さと諦めない地道な努力がもたらせたもの。単なる奇跡じゃないところも良い。

ダンスのシーンが切なくて美しくてとても良かった。

記録 : 2020年109本目。
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