とまぴゅー

あしたのジョー 劇場版のとまぴゅーのレビュー・感想・評価

あしたのジョー 劇場版(1980年製作の映画)
3.0
矢吹丈と力石徹の名前、それと真っ白に燃え尽きることだけを知っていたあしたのジョー。
テレビで劇場版が放送されていたので、ちょうど良い機会だと思い観てみた。

最初はちょっと丈の性格が苦手だった。
誰に対してもいきり倒すのが苦痛になってきた頃に、気障でクールなライバルの力石が登場。これは格好いい、好きになってしまう。しかしなぜ昔の漫画キャラは格好つける時に葉っぱを咥えるのだろうか。
この二人の関係を見ていると何となく夏目漱石の『こころ』を思い出す。先生とKに近いものを感じた。
力石との切磋琢磨を通じて丈が段々丸くなると言うか、他人の事も考えて行動するようになっていくのは成長が感じられて良いなあ。
ただ、ウルフ金串に対する挑発は苦肉の策だったんだろうが、とても気の毒。

豚さんの扱いがかなり酷くてかわいそう。尻は刺すわ、殴って気絶させるわ。
そもそも全速力で突っ込んでくる豚を正面から殴るとか無理じゃね、拳どころか体中骨折しそうやけど…。


力石が階級を下げるためにどれくらい減量したのか気になって調べたら、フェザー級(57.15kg以下)→バンタム級(53.52kg以下)の前に、元々はウェルター級(66.68kg以下)のボクサーだったことに驚き。この漫画の時代と現代とでは若干規定が違うかもしれんが、いくら何でも無茶すぎる。
少年院時代は恰幅が良くて、丈の1.5倍ぐらい体積ありそうだったのに…。その頃のデカくて余裕のある力石の方が好きかな。でもまあ最後まで格好いいんだけどね。
私は力石と西くんが好き。