Tig

ロスト・イン・トランスレーションのTigのレビュー・感想・評価

4.1
来日したハリウッドスターとカメラマン(恐らくスパイク・ジョーンズがモデル)についてきた奥さん。言葉も通じず、勝手もわからないこの都市で二人は孤独を感じている。そんな二人が出会う事でゆっくりと物語が 動きだす。

面白かった。色んな意味で。
まずこの東京観!正確に捉えているようで、てんでズレてるけど。。一瞬ワイルドスピードX3の悪夢がよぎりましたが、不快に感じない。むしろこの映画のコッポラの視点から創りあげられたTOKYOの世界に魅了され繰り広げられる話に引き込まれていきました。これはこの監督独特の映像美とAIR等の楽曲のチカラが大きいかな。

また倦怠期を迎えている男性と未来に不安を感じている女性。2人の孤独を引き立てる舞台として人と人との距離が遠く、めまぐるしいスピードで人やカルチャーが移ろう都市東京というチョイスは良かったと思います。

最初は文化のギャップに苦しむ描写にやや苦笑いでしたが、東京という場所で二人が繋がりを見出しほのかな恋心を寄せあう姿にかすかな感動を覚えました。
ウルウルくる事はないけど切ないですね。

この監督、いつも音楽がツボります。
Tig

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