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フェリーニのアマルコルドのペインのレビュー・感想・評価

フェリーニのアマルコルド(1974年製作の映画)
4.7
ウディ・アレンが生涯ベスト10に選んでいたので観賞。

正直苦手意識しかなかったフェリーニ監督だが本作はまあホントに素晴らしかったです参りました。

本作はホドロフスキー監督作における「リアリティのダンス」的な立ち位置の作品であり、セルジオ・レオーネ監督作における「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」的な立ち位置の作品。と、でも言えば映画好きには伝わるかな?つまりは監督自身の少年期を描いた自伝的作品だということ。どちらの作品も本作の影響が色濃い。

生涯忘れ得ないフェリーニ少年の思い出が甘美に、これでもかとノスタルジックに描かれています。

流石は“映像の魔術師”の異名を持つフェリーニ監督なだけあり、もうどのショットも無駄なショットがなくて美しくて惚れ惚れする。もう目が楽しくて楽しくて眼福とはこのことかとばかりに頭がお花畑になりました。

甘美でありながらもどことなく滑稽で可笑しくて騒がしくて悲しくもあって、これでもかと人生が詰め込まれた素晴らしい人生賛歌。

ウディ・アレンが生涯ベスト10に選ぶのも納得で、ウディ・アレン映画をたくさん観てる人はわかると思うけど物凄くウディ・アレン映画的エッセンスが詰まった作品です。
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