ショコラ

誰がためのショコラのレビュー・感想・評価

誰がため(2008年製作の映画)
4.3
デンマークのナチスと闘う、レジスタンスの男達。

原題の「フラメンとシトロン」は、主役ふたりのコードネーム。

赤毛に青白い容貌で冷徹に“仕事”をこなす青年・フラメンに対し、繊細で、常に顔中脂汗をかいている、妻子持ちのシトロン。

任務優先ゆえに、夫婦関係が破綻してしまうシトロンを、マッツ・ミケルセンが哀感たっぷりに演じている。

また、フラメン役トゥーレ・リントハートの、感情を押し殺したクールな殺し屋も印象的。

愛国心でナチス協力者やゲシュタポを攻撃する彼等が、次第に指令する上層部や仲間に対し、疑心暗鬼に陥っていく。

誰の為に闘うのか。

果たして自分達の行いは正しかったのか。

ゲシュタポの執拗な追跡と、衝撃の結末。

「ハイドリヒを撃て!」同様、実話を基にした重厚なサスペンス。

秀作。
 
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