『あなたへ』鑑賞の前に予習として選んだ作品です。
『あなたへ』と同じ監督、同じ女優さんと共演している作品で十年少々前の作品です。
この頃は高倉健さんは７０歳を過ぎていたはずです。作品では特攻隊員の生き残りで昭和が終わって平成へ移行した時期の話。役の上でも６０歳をゆうに超えた役どころ。それにしても若いですね。
昭和が終わり、残っていた特攻隊員が雪の八甲田山で自ら命を絶ってしまい、たったひとりの生き残りになってしまった主人公。死んでいった上官、同僚の無念を一人背負いながら妻と共に、特攻隊基地の街、知覧で生きている。
戦時中から町で食堂を営む老婦人から特攻で亡くなった在日朝鮮人将校の遺品を、故郷の韓国の身内に届けて欲しいと依頼される。彼自身も上官であった朝鮮人将校の遺言を託されていた・・・。
『ホタル』とは使命を果たし死んでいった隊員が、ホタルになって知覧の母の元へ戻ると話した事に由来している。
今の中国・韓国との外交情勢の下での制作は無理でしょう。この作品は夫婦愛を絡めた立派な反戦映画です。
人間には国境など存在すべきでないと私は感じます。現在の日本国内の政局にしても、諸国間の抗争についても全て自らの立場向上・保身だけしか目指していない。
無理は承知の上ですが相互友愛を目指す世界にならないものでしょうか。
取り留めもない話で恥ずかしいのですがそんな事を感じました。
