くろねこヤマ子

水の中のナイフのくろねこヤマ子のレビュー・感想・評価

水の中のナイフ(1962年製作の映画)
4.3
ポランスキー監督作品。
鑑賞前に
脚本に携わった
スコリモフスキ監督の
トークショー有。裏話有。

とても贅沢な時間。

筧美和子似の彼女は
ポランスキーが市民プールで
見初めたとかいう話。

いやもう、ほんと?

ポランさんもスコリモさんも
青年の役を演じたくて、
間を取って?
スコリモフスキに似た青年を
キャスティングし、
ポランスキーの声で
吹き替えられているとか。

いやもう、ほんと?

色々雑念とともに鑑賞。
他にもあるけど内緒。

言うなれば
船上海上ワンシュチュエーションドラマ。

成功者の夫婦と未来定かではない青年。
気だるさの中に
各々のプライドを覗かせながら
共に過ごす。
濃密な時間を1泊2日で描く。

確信を抉ることなく、
普段から持っている各々の心情を
ひとところで演じながら
魅せていくという手法。
処女作からの十八番だったのかと知る。

世代間の価値観の違いを
しゃれた感じに魅せてくれる良作。
笑いも上手いこと入れてるなー。

モノクロということもあり
映像のどこを切っても素敵。
グラマラス筧ちゃんが良き仕事をしてる。

10年ちょい生まれるのが遅いだけで
作風がグッと変わるよなぁと、
アンジェイワイダ監督と比較して思う。

スコリモフスキ監督作品も然り。