トカゲロウ

東京ゴッドファーザーズのトカゲロウのレビュー・感想・評価

東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)
4.4
個人的にクリスマス映画と言えば「バッドサンタ」とこの作品。

信憑性のない話ですが、NYではクリスマスに自殺が多くなるそうです。
キリスト教では自殺は大罪ですが、せめてキリストの誕生日なら赦してもらえるという考えなのか、幸せそうな人と比べてしまうのか。
しかしながら、恋人がいない人や職のない人、不幸な人にもクリスマスは雪の様に平等に降りかかってきます。

自分なんて~と思う人はこの映画を観ましょう。きっと、生きるの悪くないじゃんと思えますよ。

ホームレスたちがクリスマスの夜に捨て子を拾ったところから始まる、大晦日までの奇跡
しかし、奇跡はキッカケに過ぎません。報われるのは、人の意志があってこそなんですね。

様々な人間模様が複雑且つ単純に絡み合います。群像劇が好きな人は、観ていて楽しくてしょうがないでしょう。

暗い心理描写で有名な今敏監督ですが、実はこういうドタバタ劇こそが真骨頂かと。

数年ぶりに見ましたが、少し強めのブラックコメディ風味に驚きました。
個人的には事故った救急車の救命士の一言。
「、、、救急車を呼んで下さい。」がツボでした(笑)

どの登場人物たちも転んで泥だらけですが、それでも前を向こうとする姿は今敏監督の優しさを感じられます。
エンディング曲の「お前と俺とは赤の他人だけど、さぁ!カリブの海でラムを一杯やろう!」という歌詞は見事にこの映画を表しています。