やまげん太

序の舞のやまげん太のレビュー・感想・評価

序の舞(1984年製作の映画)
3.5
日本画家の上村松園をモデルにした宮尾登美子の小説の映画化作品。(原作は未読)
松園の代表作でもある「序の舞」がタイトルなのに、映画で「序の舞」が出てこないのは何故…?

背景美術、役者の凄みのある演技は素晴らしいけれど、内容は文芸作品の皮をかぶったポルノ映画という印象。
この内容では上村松園は枕営業で画壇にのし上がったようにも思えてしまうので、公開当時ご遺族とか怒らなかったのかな…と気になった。

名取裕子はとても美しいし、爛々とした目が印象的。
岡田茉莉子の芝居にはただただ圧倒される。(実質主役)
背景美術は当時の京都の町家の雰囲気や生活を感じさせてくれるし、ときどき差し込まれる松園の絵ははっとするほど美しかった。

目の保養にはなったけど、内容的にはやっぱりポルノだなぁ。
やまげん太

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