歌手になる夢を叶えるためにアイオワからハリウッドへ飛び出してきた少女Ali(Christina Aguilera)は、BURLESQUE Loungeの煌びやかなショーに魅了される。ステージに立つ事を夢見てウェイトレスとして働き始めるAliだったが、経営者のTess(Cher)は多額の負債に苦しんでいた。
◆おのぼりさんのサクセスストーリー!
煌びやかで華やか。冒頭でBURLESQUE Loungeを訪れたAliと同様、一瞬でクラブの持つ魅力に引き込まれてしまいました。薄暗くて怪しい色気の漂う店内。いかにも雰囲気のある受付係(Alan Cumming!)。蠱惑的な踊りとハッとするような歌声。人を惹きつける夜のお店の魅力が溢れていました。大分の夜の街を練り歩いていた頃をちょっと思い出しました笑
魅力的なのはお店だけではなくて、登場人物がみんなすごく良いキャラクターしてるんですよね!
☑︎ 天真爛漫で常に前向きなAli
☑︎ 誰よりもクラブを愛するTess(Cher)
そんな彼女たちを支える男性陣
☑︎ 純情真面目なJack(Cam Gigandet)
☑︎ 頭の切れる参謀Sean(Stanley Tucci)
☑︎ ショーでも魅せるAlexis(A.Cumming)
物語にアクセントを加える
☑︎ 半グレ娘のNikki(Krisen Bell)
☑︎ 敏腕セレブ経営者のMarcus(Eric Dane)
ステレオタイプなキャラクターたちと言われればそうかもしれませんが、この手のシンデレラ・ストーリーは嫌いじゃ無いし、雰囲気もむしろ好きだし、とても良かったです。
◆映画もショーも演出が良い!
ミュージカルとしてカテゴライズされている様ですが、あまりミュージカル映画という感じはしませんでした。歌や踊りが披露されるのはあくまでも《ショーの中》での出来事なので、ショーパブを舞台としたサクセスストーリーの劇中劇といった趣き。
BURLESQUEのダンサーの娘たちは《口パク》で音源に合わせて魅せるショーの様でした。実際に《生歌》を歌うのはC.AguileraとCherの二人。二人とも迫力の歌声でしたが、実際に歌手の方なんですね!あまりにも自然な演技だったのでそれこそ〝歌当ててんのかな?〟と思ったくらいでした!
物語の内容が進むにつれて、シーン毎にぴったりの楽曲が披露されますが、一番痺れたのはいよいよ経営権を売却せねばならない瀬戸際に立たされて、憔悴し切ったTessの心の叫びがビシビシ伝わってくる〝You Haven't Seen The Last Of Me〟ですかね。歌もさる事ながら、華やかなバーレスクの舞台裏を想起させる《リハーサル》という演出も素敵でした!
Aliの〝話を聞かなすぎる〟Tessと、Aliに〝何でも喋りすぎる〟Marcusがラストシーンでピタッとハマるのも面白かったです!